安宅さんに聞く「人口減でも日本は成長できる。G7並みは無茶じゃない」

安宅さんに聞く「人口減でも日本は成長できる。G7並みは無茶じゃない」

安宅和人(あたか・かずと)
慶應義塾大学環境情報学部教授/ヤフー株式会社 CSO(チーフストラテジーオフィサー)/データサイエンティスト協会理事(スキル定義委員長)
東京大学大学院生物化学専攻にて修士課程終了後、マッキンゼー入社。4年半の勤務後、イェール大学脳神経科学プログラムに入学。2001年春、学位取得(Ph.D.)。ポスドクを経て2001年末マッキンゼー復帰に伴い帰国。マーケティング研究グループのアジア太平洋地域中心メンバーの一人として幅広い商品・事業開発、ブランド再生に関わる。2008年よりヤフー。2012年7月よりCSO(現兼務)。全社横断的な戦略課題の解決、事業開発に加え、途中データ及び研究開発部門も統括。2016年春より慶応義塾大学SFCにてデータドリブン時代の基礎教養について教える。2018年9月より現職。内閣府 人間中心のAI社会原則検討会議 構成員、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)運営委員、経団連 未来社会協創TF委員なども務める。著書に『イシューからはじめよ』(英治出版、2010)。

人口が減っていく日本が、成長に転じる戦略とは? 著書『イシューからはじめよ』でも知られる、慶應義塾SFC教授/ヤフーCSO(チーフ・ストラテジー・オフィサー)の安宅和人さんに、現役世代向けに資産運用を自動で提供するウェルスナビCEOの柴山和久さんが、25年もの間、日本だけが低成長だった要因や、人口減でもG7並みに成長するための勝負の分かれ目、その中で個人の生き残り策について聞いていく、対談後編です。(撮影:梅沢香織)

■選択と集中の真逆を行くべきだ

柴山和久さん(以下、柴山) 前回、個人が現代を生き抜くためにレアな人材になることの重要性や、レアな人材になるためのポイントについて伺いました。翻って日本社会全体としては、資本をどこに投下すべきでしょうか。個人と違って、レアな方向に行くわけにはいかないのではないかと思います。安宅さんが財務省の財務総合政策研究所「イノベーションを通した生産性向上に関する研究会」で発表された「シン・ニホン」のなかでは、未来にお金を使うべきだ、と強調されていました。

安宅和人さん(以下、安宅) そこは間違いないですね。日本のお金が、シニア層と過去ばかりに使われている現状は問題です。手持ちの金/リソースのうち、6〜7割を目先のことに使われるのは仕方ないとしても、3〜4割のうち3分の1ぐらいはすごく遠い未来に、その残りの3分の2は中長期的にかけるのが基本ではないでしょうか。

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