安宅さんに聞く「人口減でも日本は成長できる。G7並みは無茶じゃない」

それは、企業も同じだと思います。

 以前、経団連(日本経済団体連合会)会長の中西(宏明)さんから伺ったのですが、一見、はるか昔に技術的に成熟したかのようにみえるモーターのようなフィールドでも、この10年で消費電力が3分の1になるようなイノベーションが起きているということです。どんなレガシーな技術でもR&D(研究開発費)を続けていなかったら死ぬんだと。ただし、企業は5年以上先のことに投資するのは結構きつい。だから、超長期の部分は国が投資していくべきだと思うんですよね。国しかリスクが取れない。わけのわからないような研究をしている人たちに、お金を蒔き続けなきゃいけない。取り組みの多様性がカギだと思います。iPS細胞も、まったく王道ではない辺境からのアプローチで、僕みたいに分子生物学をかつてやっていた人間からすれば衝撃でした。

柴山 研究者が革新的な発見するためには、どんな環境が必要なのでしょう。

安宅 いろいろな分野との掛け合わせを、どんどんトライしてみると、何らかのイノベーションに?がるのではないでしょうか。何に結実するか誰もわからないけど、多様な取り組みに対して、ある程度のリソースを張り続けていく。選択と集中の真逆をいく必要があります。とかく日本は、iPS細胞みたいにすでに成功した対象に、他を犠牲にして後からお金をつぎ込んだりするじゃないですか、あれが間違ってる。

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