安宅さんに聞く「人口減でも日本は成長できる。G7並みは無茶じゃない」

「大臣」「大臣」と練習したって、使う機会はほとんどないですよ(笑)。計算も同じです。手計算なんて、僕だって6年前に娘が中学受験をするときの勉強を見ていたとき以来、ほぼやっていません。

 現代においては、計算が正しくできることよりも、自分なりにどう思うか、どう考えるか、それをどうモデル化し、式に落とせるか、という思考の部分が大事なのに、そこはまったく鍛えられない。これからの世の中では「自分がどう感じるか」が価値の源泉になっていく。それは確実な流れです。だから、どうせ社会に出たら機械がやってくれることに過度の時間を使わなくていいし、そんなことに情熱を傾けるなら、自分なりにやりたいことを見つけてレア化を目指してほしい。

柴山 それは、世界的な傾向なのでしょうか。

安宅 そうだと思いますよ。機械にできることは、捨ててきたと思います。多くの主要先進国では、とくに中学・高校は計算機持ち込み可で授業をやっていると聞いていますし。その点で、日本は20〜30年遅れているんじゃないでしょうか。もっとも問題なのは、初等・中等教育だと思います。義務教育の12年間で、保育園児や小学2〜3年生までがもっている野性を完全に失いますからね。野性の中の良さというのは残して育てていってあげないといけない。小学校受験なんかさせたら、目も当てられません。

■成長ではなく付加価値で勝負すべき

柴山 それにしても、どうして日本だけ25年も低成長だったんですかね。

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