京アニ事件「犯人野放し」批判で検証、病歴と犯罪の知られざる関係性

京アニ事件「犯人野放し」批判で検証、病歴と犯罪の知られざる関係性

京アニ事件の容疑者に対して、「なぜ野放しにしていたのか?」と病歴と犯罪を結びつける議論が噴出している(写真はイメージです) Photo:PIXTA

■京アニ事件の疑問は増すばかり社会は悲しみを乗り越えられるか

 京都市伏見区にある「京都アニメーション」第1スタジオへの放火が報道されてから、1週間になる。心より、亡くなられた34名の方々のご冥福と、負傷された34名の方のご回復を祈りたい。

 また、自身も火傷を負って重体と伝えられる容疑者・A氏(41歳)に対しても、1人の人間として回復を望む。できれば、回復後は適切なサポートのもとで取り調べを受け、人生と事件への歩み、そして自分の事件に対する思いを、自ら語ってほしい。

 A氏と事件のディテールについての報道が重ねられるたびに、私は「とはいえ、なぜあんなことを?」という疑問が増えるばかりなのだ。

 ちょうど1週間前の事件当日、仕事をしながら目に飛び込んでくる報道を時折り横目で見ながら、気になっていることがあった。身柄を確保されたA氏が、事件直後、「さいたま市在住の41歳の男」と報道されていたことだ。

 警察は当然、実名と居住地と年齢を同時に把握していたはずだ。実名をメディアに公表することに対して警察が慎重な場合、考えられる可能性の1つは、本人の精神疾患や精神障害による人権への配慮だ。

 ともあれ、事件当日の夜間から翌日にかけてA氏の実名報道が開始され、「精神的な疾患がある」「訪問看護を受けていた」「生活保護を受給していた」といった情報とともに拡散され始めた。SNSには、「なぜ野放しに?」「公金で生きさせる必要はなかった」といった意見が次々と現れ始めた。

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