高齢ドライバー暴走事故、認知症以外に「運転中の急病」も侮れない

高齢ドライバー暴走事故、認知症以外に「運転中の急病」も侮れない

高齢ドライバーによる暴走事故が社会問題化している(池袋での事故/事故現場を調べる警察官) Photo: EPA=JIJI

高齢者のドライバーによる暴走事故が盛んに報道されている。その多くの原因は認知症による逆走やブレーキとアクセルペダルの踏み間違いだが、実はそれ以外の急病による事故も多い。予防策はないのだろうか。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

■認知症以外の疾患に起因する交通事故は少なくない

 高齢ドライバーによる自動車事故の多発が社会問題になっている。

 事故の原因としては、認知症に起因する逆走や、ブレーキとアクセルの踏み間違いなどが指摘されているが、それ以外の病気によるケースもかなり多いことを忘れてはならない。

 記憶に新しいところでは、今年6月、福岡市で発生した車の暴走事故。運転していた男性(81歳)は、「くも膜下出血」のため意識を失っていたという。

 運転中に急病で亡くなるリスクは、高齢になる以前の40歳以降から高まる。

 東京女子医科大学の呂彩子氏の論文「自動車運転中の急病死」(2015年)によると、運転者死亡の交通事故のうち急病による死亡例は全体の8.3%。性別では、男性が圧倒的に多く、年齢では40〜64歳が72%。死因の6割程度を、心筋梗塞、大動脈解離などの心臓血管疾患が占めており、次いで脳出血、くも膜下出血などの脳血管疾患が3割でつづく。

「これらの発症頻度は一般的な急病死の発生頻度と類似している。つまり、車外での発症例と同様の機序で、たまたま運転中に急死を来す病気を発症したとも考えられるが、自動車運転のストレスから血圧が上昇することなどが発症に関与するのではないかと考えられている」(呂氏)

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