社長がアホやからITがでけへん。

社長がアホやからITがでけへん。

掛け声だけはデカい。あとは現場に丸投げ。

本記事では、かつてない「システム発注者のための入門書」として注目を集め、現在5刷のロングセラー『システムを「外注」するときに読む本』の著者で、経済産業省CIO補佐官の細川義洋氏が、システム開発における「経営者の役割と責任」を、裁判例や実例をベースに問うていきます。

「知識ゼロ」からでも、自社に貢献するIT企画や要件定義ができて、失敗率の高いIT導入を無事成功させることができる実践的な知識とスキルをお伝えしていきます(構成:今野良介)。

■失敗プロジェクトの責任は誰にあるのか?

私は、裁判所でIT紛争解決の手伝いをしてきたことから、自身の担当する事件以外でも、さまざまなシステム開発プロジェクトの失敗案件を見聞きしてきました。

その中でも印象的だったものに、ある清涼飲料水メーカーの生産管理システムプロジェクトの破綻に関する紛争がありました。

この清涼飲料水メーカーでは、工場の在庫管理システムの刷新を行おうとシステムベンダに開発を依頼したのですが、発注者であるメーカー側の担当者が、プロジェクト実施中に交代してしまいました。

それだけでもプロジェクトにとって致命的な出来事だったのですが、さらに悪いことに、担当としてやってきた3人の課長はいずれも本社からの異動組で、工場の在庫管理についてまったくと言って良いほど知らなかったのです。

1 2 3 4 次へ

関連記事(外部サイト)