あおり運転カップルの女性と間違われ…日本で横行する「正義のリンチ」の背景

あおり運転カップルの女性と間違われ…日本で横行する「正義のリンチ」の背景

その手口の横暴さに日本中が激怒した「あおり運転カップル」。しかし、なんの関係もない女性を「クロ認定」してネット上でボコボコにするという「正義のリンチ」もまた、許される行為ではない Photo:JIJI

あおり運転カップルの女性と勝手に認定され、ネット上でボコボコにされた無実の女性が話題になっている。ひどい事件だと思うかもしれないが、実はネットが発達するはるか以前から、無実の人に罪を着せ、集団リンチするという事件は、我が国では繰り返し起きている。(ノンフィクションライター 窪田順生)

■中世の魔女狩りもかくやネットリンチの恐ろしい「有罪認定」

 またしても、「正義のリンチ」によって、なんの罪もない人がボコボコにされる、という理不尽な事件が起きてしまった。

 全国民を敵に回した、といっても過言ではない「あおり運転カップル」のうちの「ガラケー女」こと、喜本奈津子容疑者と間違えられてしまった女性経営者が、本名と顔写真を拡散されてSNSやネット上で凄まじい誹謗中傷を受けたのである。

 なぜこんな「デマ被害」が起きてしまったのかというと、暴行現場をガラケーで撮影していた喜本容疑者がかけていたサングラスや服装と、この女性がインスタグラムで披露していたファッションがよく似ていたこと。そして、宮崎文夫容疑者が、女性のインスタグラムをフォローをしていたからだ。

「え?たったそれだけ?」と驚く方も多いかもしれないが、ほとばしる正義感と拡散を呼びかける行動力で、社会に害をなす者をスカッと成敗する、いわゆる「ネット自警団」が行っている「有罪認定」とは、だいたいこんなレベルなのだ。

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