世界景気が減速局面の今こそ考えるべき「原油価格の上昇リスク」

世界景気が減速局面の今こそ考えるべき「原油価格の上昇リスク」

Photo:123RF

原油価格の高騰から一転、ここにきて下落傾向が強まっている。世界経済の減速懸念が強まる中、果たして今後の原油価格はどう動くのか。

■原油価格は需給の時間差が影響

 原油価格を見通す上で、世界最大の価格カルテルであるOPECの動向は無視できない。だが、それ以上に重要なことは世界の景気動向である。

 世界景気の現状については、米国が進める保護主義政策が世界景気を下押ししている面もあるが、それ以前に景気が循環的に失速している影響が大きい。

 実際、過去20年間を振り返ると、米国経済(ひいては世界経済)は2度のバブル崩壊・景気後退を経験している。1度目はドットコムバブルの崩壊、2度目はリーマンショックだ。

 景気動向と原油価格の関係で注目すべきは、これらのショック発生時に原油価格は下落するものの、その直前には原油価格が前年比で大きく上昇している点である。

 なぜこのようなことが起きるのか。それは原油の需要と供給の「時間差」があるからである。

 以下で具体的に説明しよう。

 まず原油価格が下落すると需要が喚起されるため、価格は上昇傾向となる。そして価格が上昇すると生産者は採算性を確保できるので上流部門への投資を行い、増産に舵を切る。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)