エズラ・ヴォーゲル教授に聞く「習近平は“改革派”か」

はたして習近平は改革派なのか? 世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教授がいま日本人に伝えたいことを語り尽くしていただいた新刊『リバランス 米中衝突に日本はどう対するか』。発売を記念して中身を一部ご紹介いたします。聞き手は、香港大学兼任准教授の加藤嘉一さんです。

Question
中国を現在率いる習近平は就任以来、中華民族の偉大なる復興という「中国の夢」を指導思想として掲げてきました。愛国主義や民族主義を随所で強調し、中国人民が一体となって、挙国一致して「中国の特色ある社会主義」を発展させるべく呼びかけてきました。強権的な内政が拡張的な外交につながり、米国や日本を含めた各国は、依然として中国市場の潜在性を活かそうというスタンスを保持しつつ、警戒心を持ちながら眺め、頭を抱えながら付き合っているように見えます。ヴォーゲル先生からご覧になって、習近平の内政や外交は効果的に機能していますか。

ヴォーゲル教授 私は昨今の中国を眺めながら、高度経済成長時代を迎えた頃の日本を思い起こしている。私にとって、日本は往々にして、中国を研究するための良き比較対象となってきた。

 戦後の日本は、言論の自由、結社の自由、出版の自由、司法の独立などが制度的に保障された民主主義国家としての道を歩んできた。

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