エズラ・ヴォーゲル教授に聞く「中国の政治体制は民主化に進むか」

中国は民主化に進むのか? 世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教授がいま日本人に伝えたいことを語り尽くしていただいた新刊『リバランス 米中衝突に日本はどう対するか』。発売を記念して中身を一部ご紹介いたします。聞き手は、香港大学兼任准教授の加藤嘉一さんです。

Question
中国の共産党政権はこのまま維持されるのか。つまり、これまで以上に独裁的な政治体制になるのか、あるいは国際社会が期待するように民主化し、世界政治が「歴史の終わり」を告げるのかについて、世界中が注目しています。それがどのように推移、発展していくかに関しては誰にもわかりませんが、頭の体操として、大きな方向性だけでも考えてみたいと思います。先生は、この21世紀最大の謎とも言える中国の政治問題のゆくえをどうご覧になりますか。

ヴォーゲル教授 数年後には、今より政治的に緩和された体制──具体的に言えば、上からの抑圧があまりにも厳しい現状よりは、いくらか多くの自由が許される体制になっているのではないか、と私は予測している。

 中国共産党が、米国人が納得するほどの自由を人々や社会に提供することはないだろうが、それでも数年以内に少しばかりは緩和されるだろう。私はこう考える根拠の一つを、歴史的な法則に見出している。

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