「あおり運転」で殺人罪を控訴審も認定、今後、規制や厳罰化は進むか

「あおり運転」で殺人罪を控訴審も認定、今後、規制や厳罰化は進むか

あおり運転を繰り返した末に乗用車をオートバイに追突させ、大学生を殺害したとして殺人罪に問われた中村精寛被告の控訴審判決があった大阪高裁 Photo:PIXTA

あおり運転を繰り返した末に乗用車をオートバイに追突させ、大学生を殺害したとして殺人罪に問われた中村精寛被告(41)の控訴審判決が11日、大阪高裁であり、樋口裕晃裁判長は懲役16年とした一審大阪地裁堺支部の裁判員裁判判決を支持し、控訴を棄却した。先月は茨城県守谷市の常磐自動車道で起きた殴打事件の映像がテレビで繰り返し流されるなど、あおり運転は大きな社会問題となっている。こうした流れを受け、永田町も規制や罰則強化に向けた法整備に向けてようやく動き出した。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

■2審も強固な殺意を認定

 判決理由で樋口裁判長は「執拗(しつよう)な威嚇の行為。怒りに駆られて追跡し、その怒りを発散させるために追突したのは明らか」と指摘した。

 公判では、中村被告に「追突すれば死亡させるかもしれない」という認識(未必の故意=殺意)があったかどうか、交通事故に殺人罪が成立するかどうかが争点となった。

 樋口裁判長はドライブレコーダーの記録から、追突寸前になっても焦りや驚きは感じられず、中村被告に「死んでも構わない」という明確な未必の故意があったと認定した。

 検察側は過失による事故ではなく、死亡させる可能性を十分に認識していながら追突させたと主張。弁護側は故意に追突させたのではなく事故であり、殺人罪も成立しないと反論していた。

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