“極貧”を明かしたら愛された!銚子電鉄「逆転のブランディング力」

“極貧”を明かしたら愛された!銚子電鉄「逆転のブランディング力」

駅名ネーミングライツによって「ありがとうの駅」となった外川駅 Photo:PIXTA

「電車なのに自転車操業…」。キャッチーなコピーや、名物「ぬれ煎餅」、あるいは「経営状況がまずい」ということにかけてネーミングされて昨年の発売以降大ヒットの「まずい棒」。このようにアイデア商品や話題性によって何かと有名な銚子電鉄は、今や鉄道ファンのみならず多くの人々に知られている。鉄道会社とは思えないような型破りの経営手法を、いま改めてひもといていきたい。(鉄道アナリスト 西上いつき)

■「会社が貧乏」をブランドに変えた猛者

 鉄道だけにとらわれず、関連事業で収益を上げるビジネスモデルというのは、大手私鉄をはじめとして一般的である。

 多くの場合、鉄道事業が安定した収益を上げていて会社の屋台骨を支えており、かつ知名度の高い看板があるからこそ成り立つモデルであるが、銚子電鉄の場合はその逆で、収支の状況が厳しい鉄道事業に代わって、関連事業でその赤字の穴埋めを行うという特異なやり方だ。

 有名なところではヒット商品「ぬれ煎餅」や、駅名の命名権を売り出す「駅名ネーミングライツ」、さらには社長のDJ(どん引きする冗談)を聞きながら運行される「DJ社長の貸切電車」など、ユーモアに富んだ新しい商品・サービスが続々と生まれてくる。他の鉄道会社にはないビジネスモデルにより、革新的なアイデアでさまざまな事業を展開する銚子電鉄。

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