なぜ鉄道にはホテルや飛行機のように「大胆値下げ」がないのか

なぜ鉄道にはホテルや飛行機のように「大胆値下げ」がないのか

新幹線のような「ぜいたく品」といえる路線はダイナミックプライシングを比較的導入しやすい。一方、生活に密着している在来線は、基本的には不向きである Photo:PIXTA

エアラインやホテルではすっかり当たり前になりつつある「ダイナミックプライシング」。法規制の問題などがあり、鉄道ではまだ導入されていないが、その可能性を探る動きは、既に始まっている。(鉄道アナリスト 西上いつき)

■鉄道料金がホテルのように繁忙期・閑散期で変わったら?

 最近、「ダイナミックプライシング」という言葉を耳にする機会が多くなった。これは需要と供給によって価格を変動させる手法のことをいい、一見新しいものに見えなくもないが、実は古くから存在した。

 有名なところでいうとホテルの料金設定や旅行代金、生活に身近なところでは、スーパーの総菜が閉店間際に半額になるようなことも「ダイナミックプライシング」といえよう。

 このような一般的な手法が、なぜ改めて話題になっているかというと、それはAI(人工知能)による価格設定が行われるようになってきたからだ。ある有名ホテルチェーンは、支配人にそのホテルの料金設定を一任しており、支配人の裁量によってプライシングをしているという。もちろん、長年の経験と感覚により適切な料金設定ができるのであれば問題ないが、蓄積された過去のデータをもとに、AIで需要予測を割り出すことで自動的に、しかも素早く料金設定ができる、という話だ。

 こと鉄道業界においても、繁閑による混雑状況の変動は大きい。

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