中国人の「日本人観」、匠の精神を尊敬もビジネス面ではイマイチのなぜ

中国人の「日本人観」、匠の精神を尊敬もビジネス面ではイマイチのなぜ

「匠の精神」は中国では書籍になって販売されている Photo by Konatsu Himeda(以下同)

21世紀に入って、ビジネスや旅行など多方面で日中交流が活発になり、中国人は日本人に様々な印象を抱くようになった。良いものもあれば、当然、悪いものもある。今の中国人が持つ「日本人イメージ」を取材した。(ジャーナリスト 姫田小夏)

■中国人が刮目する日本の「匠の精神」

 かつて、中国人が抱く日本人像は単一なものだった。映画やドラマを通してみる日本人像は、軍人、亭主関白、良妻賢母というのが典型的なイメージだった。ところが、21世紀に入り経済交流や民間交流が活発になると、より“リアルな日本人”に接する機会が増え、そのイメージは大きく変化する。

 日本人像を巡って近年、中国人が“刮目”したのは「匠の精神」だ。ここ数年、書店には「匠の精神」をテーマにした書籍が並んでいる。「脇目もふらない、一心不乱のものづくり」という日本人の集中力は中国人の間でも広く知られるようになったが、中国政府の要人でさえも、これに一目置いている。

 今年2月、国務院国有資産監督管理委員会が発行する雑誌『国資報告』に「“工匠精神”縦横談」と題した文章が掲載された。「工匠精神」とは「匠の精神」の中国語である。文章は冒頭で、迎賓館や国会議事堂の家具を手掛けた有限会社秋山木工(神奈川県)の代表取締役秋山利輝氏を紹介しつつ、「この『匠の精神』の不足が中国製造業の発展のボトルネックになっている」と述べている。

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