ミドリムシが「動物でも植物でもない」ワケ



 しかし、なぜミドリムシが動物か植物か迷うのかというと、それは、生物には動物と植物しかいないと思っているからだろう。でも、実際には、動物でも植物でもない生物はたくさんいる。

 というか、すべての生物の中で、動物や植物はほんの一部分を占めるにすぎない。だから、ミドリムシが動物か植物かを、悩む必要はまったくない。ミドリムシは動物でも植物でもない。ただ、それだけのことだ。

 現在の地球の生物は、大きく三つのグループに分けられる。細菌(真正細菌)とアーキア(古細菌)と真核生物だ。私たち動物は、真核生物に含まれる。アーキアはカール・リチャード・ウーズ(1928〜2012)というアメリカの生物学者によって比較的最近(1977年)発見された。ウーズはDNAの塩基配列を使って、すべての生物の系統関係を、初めて調べた研究者である。

 DNAはすべての生物が遺伝情報を保存するために使っている物質だが、その中の塩基配列は時間とともに少しずつ変化する。そのため、進化の道すじもDNAの中に保存されているのだ。

 系統がそれほど遠くない生物なら、体の形からでも系統関係を推測することができる。ウシとシカとトカゲなら、この中でウシとシカが近縁であることは、体の形からでもわかる。

 たとえば、ウシとシカとトカゲには肢がある。

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