首都圏「公立中高一貫校」の最新情勢、出願状況から分析【2020年入試版】

学費の心配が不要なこともあって、近隣の小学生が記念受験する例もあってか、公立一貫校の志願者倍率は総じて高い。

 東京では、旧学区の二番手校中心に一貫化している。中等教育学校が小石川、桜修館、立川国際、南多摩、三鷹、九段の6校、都立中学校が白?、両国、武蔵、富士、大泉の5校となっている。

 都立一貫校は1月15日に出願が締め切られた。千代田区に移管された九段中等教育学校と共に、入学者選抜のための適性検査はいずれも2月3日に行われる。

 長らく公立一貫校の状況を見つめてきた若泉敏・森上教育研究所特任研究員は、志願者数の変動について、5つの要因を指摘している。

(1)進学塾による進路選択指導の影響
(2)親の学校選択判断基準の変化(特色ある教育よりも、適性検査問題の難度で考える)
(3)大学志望校選択や私立大付属校人気に見られる親の安全志向
(4)男子受験生の挑戦する気概の弱さ
(5)少子化による受検生の減少傾向

 これらの要因について補足すると、(1)では公立一貫校に力を入れてきたena(エナ)に志望校を分散化させる傾向が見られる点、早稲田アカデミーが小石川を筆頭に難関校への取り組み(私立受験生の併願)を進めている点などが挙げられる。

(2)に関しては、適性検査IIIまで課す5校のうち、試験時間45分の小石川・武蔵・大泉と同30分の両国・富士で、難度はそれほど変わらないものの、比較分析していない親には前者の問題が難しく感じられるようで、男子志願者は減少した。その一方で後者の富士の男子は大きく増加している。

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