「儲かるか儲からないか」ビジネスの可能性をフレームワークで解き明かす

「儲かるか儲からないか」ビジネスの可能性をフレームワークで解き明かす

Photo:iStock

発売1カ月で5万部を突破した入山章栄氏の最新刊『世界標準の経営理論』。800ページを超える本書の読み方は読者に委ねられている。もちろん初めから読み進めても良いが、著者が推奨するのは、読者自信が興味のある箇所から読み進めていくスタイルである。約30の経営理論を網羅する本書は、どこから読んでも良いように作られている。いわば辞書のような利用こそが、本書を最大活用する方法のひとつだ。

今回は、マイケル・ポーターの「ファイブ・フォース」を中心に解説する。もはや経営理論の枠を超えて広く認知されているポーターの競争戦略は、なぜここまで浸透しているのか。ある産業が儲かる構造になっているのかを分析するSCP(Structure-Conduct-Performance)理論と、ポーターのフレームワークの関係性や構造を解説する。

■ポーターのフレームワークを覚えるよりも大切なこと

 前回までは、経済学ディシプリンのSCP理論を解説した。そこで強調したのは「完全競争と完全独占という2つの『市場の極』をベンチマークとして考える」ことの重要性だ。一般に完全競争は非常に儲かりにくく、独占は儲かりやすいので、「企業は様々な手段で周囲の競争環境を完全競争から引き離し、独占に近づけていくべき」というのがそのエッセンスだった。その手段としてポーターが主張したのが差別化戦略であり、またプラットフォーマー企業はネットワーク効果で競争環境を独占化していることを解説した。

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