香港の絶望的な格差事情、大陸人の不動産爆買いで貧困層は家賃の奴隷

香港の絶望的な格差事情、大陸人の不動産爆買いで貧困層は家賃の奴隷

広さは10平米程度で作り付けのベッドがある。家族3人が住んでいたという Photo by Konatsu Himeda(以下同)

長期化するとみられていた香港のデモが失速している。勢いを失ったデモではあるが、怒りは収まらない。その根底にあるのは生活苦だ。中国大陸の金持ちたちが香港の不動産を次々と買いあさり、価格を高騰させる一方、6畳間ほどの狭いスペースで家族3人での暮らしを強いられる生活者がいるというのが、今の香港の実情だ。(ジャーナリスト 姫田小夏)

■長期化すると思いきや…失速する香港のデモ

 長期化するとみられていた香港のデモが失速している。2019年、「逃亡犯条例」に反対する運動から始まった民主化要求のための抗議運動だが、香港市民の関心はすでにここにはないようだ。

 1月初旬に訪れた香港大学は、すっかり正常に戻っていた。女子大生のひとりは「普通に授業が行われていますよ」という。非常階段の白壁に「時代革命」と書かれた黒いスプレー書きこそ痛々しいが、目の前ではダンスサークルに所属していると思しき学生たちが、パフォーマンスの練習に興じていた。修士課程の学生は「積極的に参加したのは主に学部生でしたね」と話す。大学生の子を持つ母親は「娘は友達とデモに参加しましたが、友達の誘いは断りにくいという雰囲気がありました」と振り返る。

「あれほどの数を動員した香港のデモですが、すっかり腰砕けになっています」と話すのは、香港に27年にわたって在住する日本人・坂上健さん(仮名)だ。

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