新型肺炎が及ぼす世界経済への悪影響はSARSよりも深刻な理由

新型肺炎が及ぼす世界経済への悪影響はSARSよりも深刻な理由

新型肺炎は世界経済に悪影響を及ぼす Photo:NurPhoto/gettyimages

■世界経済に重大な影響を及ぼす新型コロナウイルスによる混乱

 中国で発生した新型コロナウイルスによる混乱は、中国だけではなくわが国をはじめ世界経済に重大な影響を及ぼしつつある。すでに中国政府は感染の拡大に厳戒体制を敷いている。春節明けの首都北京では、中心街を歩く人の姿がほとんど見られないという。共産党政権は企業に感染対策の徹底を求め、中国の経済活動は通常のレベルにはほど遠い。今後も、経済活動は正常化するためにはかなりに時間を要するとみられる。

 1日当たりの感染者数の増加ペースがいく分か和らいだことや、中国の専門家が「4月に肺炎が終息する可能性がある」との見解を示したこともあり、一部の市場参加者は先行きを楽観しつつあるようだが、これからの展開を過小評価することは適切ではない。

 新型肺炎が、世界経済の“ヒト・モノ・カネ”の動きに負の影響を与えつつあることは間違いない。中国への依存度の高い韓国経済などにはかなり大きな衝撃となるはずだ。また、来訪客の減少による観光や製造業を中心に、日本への影響も少しずつ顕在化している。

 経済評論家の中には、今回の新型肺炎とSARS(サーズ、重症急性呼吸器症候群)を比較する見方があるが、当時の中国経済の状況と現在ではかなり状況が異なることを頭に入れておく必要がある。2003年当時、中国経済はまだ上昇過程にあった。一方、現在、中国経済は減速傾向が明確化している。しかも、中国経済の世界経済に占める割合は4%から16%に上昇している。それだけ中国経済の影響力は高まっている。

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