新型コロナで露呈した「中国人観光客依存」の危険、香港・マカオと台湾の明暗

新型コロナで露呈した「中国人観光客依存」の危険、香港・マカオと台湾の明暗

ドラッグストアばかりが目立つ香港の街並み Photo by Konatsu Himeda(以下同)

新型コロナウイルスで中国人観光客が減少しているが、痛手を被っているのは日本だけではない。中国一極依存を深めているアジアの各地も例外ではないようだ。香港、マカオ、台湾のインバウンドは今、どうなっているのか。(ジャーナリスト 姫田小夏)

■香港も「観光客ゼロ、収入ゼロ」

 香港の街を象徴するのは、ビクトリアピークでも女人街でもない。今やどこに行ってもドラッグストアと宝飾品チェーンばかりが目につくが、これこそが中国人観光客誘致にのめり込んだ香港の現在の姿だ。中国人観光客が欲しがる商品と店づくりを追い求めた結果、香港の街はドラッグストア・コスメチェーンの「莎莎」「卓悦」、宝飾品チェーンの「周生生」「周大福」の商業看板に埋め尽くされてしまった。

 観光客の8割を中国大陸に依存し続けてきた香港は今、「中国一極依存のリスク」に直面している。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、香港政府は大陸に直通する高速鉄道を止めるなど、大陸との往来を制限した結果、インバウンド事業者は「観光客ゼロ、収入ゼロ」に頭を抱えている。多くの観光バスの運転手が離職を余儀なくされているのも日本と同じだ。

 振り返れば2019年、「逃亡犯条例」に反対する抗議デモは日を追うごとに過激になり、反中色を帯びるようになると、大陸からの観光客が激減した。

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