「深夜の大量FAX」との格闘ゼロに、卸売業者を救うスタートアップの正体

「深夜の大量FAX」との格闘ゼロに、卸売業者を救うスタートアップの正体

クロスマート代表取締役の寺田佳史氏 Photo by Naoki Noguchi

デジタルの力で効率化やコスト削減することを指す「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に取り組む企業が増えている。だが業務の現場を見てみると、これまでの商慣習やオペレーション変更に対する不安などもあって、DXの実現は限定的であるのが実情だ。この状況に一石を投じるスタートアップが、食材卸売業者向けSaaSを提供するクロスマートだ。同社は、これまでのオペレーションを変えないままでDXを進めるという一風変わったアプローチでユーザーを拡大しているという。同社の戦略について代表の寺田佳史氏に話を聞いた。(編集・ライター 野口直希)

■飲食店からの注文は卸売業者に「LINEするだけ」

“食材卸売業者のDX実現”をうたうスタートアップ企業・クロスマート。同社が提供するのは、受発注管理SaaSの「クロスオーダー」だ。これまで飲食店が電話やFAXで行っていた食材や飲料の注文を、コミュニケーションアプリの「LINE」に一元化できるというものだ。

 飲食店があらかじめクロスオーダーのアカウントをLINEの友達に追加しておけば、LINE上でそのアカウントを選択し、発注したい業者を選択。食材リストから欲しい商品を選択するだけで発注が完了する。通常飲食店は、閉店後に店内から翌日以降の発注を行っている。だがクロスマートはLINEで完結するため、例えば店を閉めてから帰宅するまでの移動中など、場所や時間を選ばずに発注できるというメリットがある。

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