韓国文大統領が米朝膠着でまたも独り相撲か、半島情勢を元駐韓大使が解説

韓国文大統領が米朝膠着でまたも独り相撲か、半島情勢を元駐韓大使が解説

米朝関係は11月の米国大統領選へ向けて変化が出てくるのだろうか Photo:Bloomberg/gettyimages

北朝鮮は6月16日、開城(ケソン)にある南北共同連絡事務所を爆破し、さらに四大軍事行動をとると予告していたが、23日、金正恩朝鮮労働党委員長が出席する中央軍事委員会予備会議で、軍事行動の「保留」を決定した。この決定の背景に何があったのか、今後どう出てくるか考えてみたい。

■米朝関係が膠着したハノイ会談

 米朝会談が膠着状態に陥ったのは、2019年2月に行われたベトナムハノイの会談が決裂したことが原因だ。米国はハノイでの首脳会談で、寧辺(ヨンビョン)の核施設を破棄する引き換えに制裁を全面解除せよという北朝鮮の要求を一蹴した。これについて金正恩氏は「寧辺が北朝鮮にとってどれだけ大きな意味があるか」を繰り返し説明したという。

 その後の米朝関係は、18年6月のシンガポール会談を開催した時とは大きな違いがあった。

 ジョン・ボルトン前大統領安全保障会議(NSC)補佐官は、シンガポール会談当時、米ドナルド・トランプ大統領が「会談はアピールのためだ。中身のない共同声明に署名し、記者会見を行って勝利を宣言したらすぐに離れる」と発言したと伝えている。この米朝会談が、北朝鮮の期待を膨らませるきっかけになった。それを現実に引き戻したのがハノイの会談だが、一旦膨らんだ期待を元に戻すことは至難の業であった。

 現在の北朝鮮は、ハノイで提案した「寧辺廃棄案」からも事実上後退し、米国が制裁解除措置を先行することを要求しているようだ。

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