Jリーグ「コロナ対策」の盲点、試合開催日程に検査追いつかず
2020年08月01日 06時00分 ダイヤモンドオンライン
新型コロナウイルスによってもたらされる脅威が、長期中断から明けたばかりのJリーグを再び襲っている。26日に予定されていたサンフレッチェ広島対名古屋グランパスの試合が、グランパスに3人の新規感染者が出た影響を受けて試合当日に中止となった一件は、サッカー界に少なからず衝撃を与えた。全56クラブに対して2週間ごとに行っている公式PCR検査が、感染の再拡大のペースに追いつかない現状が露呈した。Jリーグが実施している感染予防対策に生じつつある盲点を探った。(ノンフィクションライター 藤江直人)
■グランパスが悪いわけではない
雷雨や暴風雨、積雪などを伴った著しい気候変動。あるいは台風や地震、火山活動など自然災害の発生――。
こうした理由でJリーグの公式戦が中止となったケースは、少なくない。2018年9月には北海道胆振東部地震の影響で、札幌ドームで予定されていた日本代表戦が中止になったこともある。
しかし、7月26日に行われる予定だったサンフレッチェ広島対名古屋グランパスの試合は、全く異なる理由でキックオフ7時間前の午前11時に急きょ中止となった。グランパスから3人の新型コロナウイルス感染者が出た影響と記された中止理由は、決して小さくはない衝撃を伴っていた。
発端は24日だった。