不況下のIPO環境とスタートアップの打ち手について

不況下のIPO環境とスタートアップの打ち手について

Photo: Adobe Stock

新型コロナウイルス感染症の大流行を受けて、上場承認の取り消しが相次いでいます。
厳しさを増すIPO環境です。こうした状況下で、上場企業予備軍のスタートアップが検討すべき事項について考えます。

■会社と投資家の期待値ギャップが顕在化する

朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):新型コロナウイルス感染症の大流行の影響もあり、2020年に入ってからIPOの中止が急激に増えています。

具体的には、2020年4月1日時点で、すでに12社が、上場申請を取り下げています。2019年に上場申請の取り消しを行なったのは通年で3社ですので、相当多いということがわかると思います。

こうした現状を踏まえ、不況下でIPOを目指すスタートアップを取り巻く状況と、こうした局面で取るべき打ち手について考えてみたいと思います。

村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):証券会社と会社は上場時の株価の見立てを議論し、上場申請をしているわけですが、これだけ外部環境が変われば、投資家の需要が集まらず、想定していた価格で株が売れない、もしくは売れたとしても上場後の下落懸念が強い、といった状況に陥ります。

つまり、理想的なIPOができないことが明らかになるわけですね。直近で上場取り消し・延期が増えているのは、証券取引所が急にルールを変えたために上場ができなくなったからではありません。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)