米中対立激化、台湾海峡で「第二のトンキン湾事件」勃発を心配する理由

米中対立激化、台湾海峡で「第二のトンキン湾事件」勃発を心配する理由

8月9日、台湾を訪問したアレックス・アザー米厚生長官(左)とジョセフ・ウー台湾外相 Photo:Bloomberg/gettyimages

■台湾海峡で米中が異例の軍事行動

 1954年12月2日、米軍太平洋司令部にいたデイビスという将校が、中国と台湾との軍事衝突を避けるために、台湾海峡にラインを引いた。そして、台湾側にこう通告した。

「中華民国のすべての戦闘機と艦艇は必ずその海峡中央線より東側で活動しなければならない。さもなければ、米軍はその安全保障を提供することができない」

 このラインは後に、「デイビス・ライン」と呼ばれ、台湾海峡の中間線として今日まで機能してきた。米軍自身もその中間線を越えてより西側、つまり中国本土側で行動しないように注意を払ってきた。中国側も同様に慎重な行動をとってきた。

 それから半世紀以上が経った今日、状況は大きく変わった。米中関係が悪化してから、米軍も中国の人民解放軍もその中間線を越える軍事行動を複数回にわたって行っている。たとえば今年4月10〜11日、米海軍の駆逐艦が台湾海峡を通過し、中間線を中国側に越えた海域で航行していた。中間線は中国と台湾との間に引かれた事実上の停戦ラインなので、米軍がそれを越えて行動するのは極めて異例と見られている。

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