ごみ袋や水道料金で貧困家庭を痛めつける自治体の事情

ごみ袋や水道料金で貧困家庭を痛めつける自治体の事情

今年9月、東京都下のある自治体で突然起きた、家庭ごみ袋の“異変“とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

■いきなり容量が半分になった市指定のごみ袋の謎

 今年9月、東京都下のX市に在住する単身者のYさんは、“異変“に気づいた。生活保護で暮らすYさんのもとには、毎年9月、市指定の家庭ごみ袋が1年分送付される。ところが、可燃ごみ袋の容量は、20リットルから10リットルへと変わっていたのだ。Yさんにとっては、いきなりの打撃だった。

 X市でごみを出す場合、可燃ごみ・不燃ごみとも専用ごみ袋を購入する必要がある。しかし生活保護世帯には、専用ごみ袋が配布される。ごみ袋の枚数や容量は、世帯構成によって異なっている。単身者の場合は可燃ごみ用100枚、不燃ごみ用20枚となっており、容量は、2019年までは可燃・不燃とも20リットルだった。

 2020年、可燃ごみ用の袋は10リットルへと変更されたが、それでも年間1000リットルのごみに対応できる。これで十分かどうかは、その人の生活に左右されるだろう。可燃ごみ用のごみ袋の容量が20リットルから10リットルへと変更されることは、市報で2回にわたって事前告知されていたのだが、Yさんにとっては突然の打撃だった。結果として、周知の徹底には課題があったようだ。

 ともあれ、ごみ収集を有料化している自治体では、生活保護世帯に対しては実質的な収集費用助成を行っていることが多い。専用ごみ袋の無償配布は、しばしば見られる方法である。「ごみ収集有料化」いう新たな出費は、生活保護世帯が保障されているはずの「健康で文化的な最低限度の生活」を「最低限度以下」にする可能性があるからだ。X市も、そのような自治体の1つである。しかし、ごみ収集に対して、低所得世帯や生活保護世帯に対する配慮を一切行っていない自治体もある。

 自治体の施策に差異が見られる背景は、「自治体指定ごみ袋」の位置付けにある。

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