コロナ対策の追加財政の償還財源は、消費増税と社会保険料下げで調達すべし

それでもPB(プライマリーバランス、基礎的財政収支)赤字の大幅悪化が避けられたのは、社会保障制度の効率化が進んだから、ではない。政治的反発を恐れ、社会保障給付の効率化は手付かずだ。

 社会保障制度改革と称して進められたのは、被用者の社会保険料の引き上げだ。2004年の厚生年金制度改革では、14年かけて社会保険料が5ポイント引き上げられた。2006年には「高齢者の医療の確保に関する法律(高確法)」が成立し、高齢者の医療費を被用者の健康保険に負担させる仕組みを整備した。

 高齢化で膨張する社会保障給付を現役世代の社会保険料の引き上げで賄う仕組みを整えたのは小泉政権だ。

 小泉首相は在任中、消費増税を行わないと明言していた。無責任に放置はしなかったが、膨張する社会保障給付の負担を政治的反発の最も小さな現役世代の被用者に押し付けたともいえる。政治的コストは小さかったが、意図せざる形で日本経済に大きな弊害をもたらした。

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