アップル、純正検索エンジンも開発中か?プライバシーポリシー義務化の思惑
2021年01月22日 06時00分 ダイヤモンドオンライン
以前から個人情報などのプライバシーを重視する姿勢を強調していたアップルだが、先日、さらにそれを強化する施策を実施した。「App Store」内のすべてのサードパーティーアプリに対して、利用者がダウンロードする前に、そのアプリのプライバシーポリシーを表示することを、アプリ開発者に義務付けたのである。波風立てずに個人情報を取得したいアプリ開発者からすると、厄介な施策だ。アプリ開発者の「App Store離れ」を招く危険性も秘めたこの決定にあえて踏み込んだアップルの狙いは何か? (テクノロジーライター 大谷和利)
■タダほど高いものはない個人情報はビジネスになる
子どもの頃、民放のテレビ番組がなぜタダで見ることができるのか、不思議に思った人はいないだろうか?
その理由はもちろん、各番組のスポンサー企業が、CMの放映料として制作費などをまかなえるだけのお金を支払っているからだ。しかしそのお金は、スポンサー企業の商品やサービスの価格に転嫁されて、結局は消費者が負担しているのである。
ネット上で提供される数多くの無料サービスも同じだ。利便性を提供する代わりに、利用者に「ツケ」が回ってくる仕組みとなっている。そうしたサービスを介して収集される個人情報などのプライバシーをビジネスの糧としているのだ。決して慈善事業ではない。