医療を守るために政治が目指すべき「オールジャパン体制」とは

医療を守るために政治が目指すべき「オールジャパン体制」とは

写真はイメージです Photo:PIXTA

日本は、欧米に比べ新型コロナ感染者が圧倒的に少なく、病床数が世界一であるにもかかわらず、医療崩壊の危機に直面している。今の医療体制を変えていくには、今後は医学界のさまざまな分野の重鎮を集め、オールジャパンで新型コロナ重症者の病床の確保を決定することを、私は提案したい。(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)

■大胆に医療体制を変えられないのはなぜか

 前回、私は医療体制の本質的な問題は「自民党厚労族」が主導して解決していくべきだと主張した。今回は、自民党厚労族を中心に医療崩壊を防ぐ体制を構築するための具体的な「政治的仕掛け」を考える。

 現在、新型コロナ対策を審議している「分科会」は、医学者や医師だけでなく、経済学者などもメンバーに含まれている。医学的な見地だけでなく経済学的や政治学的な見地など多面的な視点で審議を行うことが狙いだ(第246回)。
 
 ただ、もちろん、審議のベースとなるのは、医学的見地だ。だから新型コロナウイルス感染症対策分科会の構成員20人中、医師、医学者が9名を占めている。だが、保健学が専門の武藤香織東京大学医科学研究所教授、小児科医の釜萢敏日本医師会常任理事、太田圭洋 一般社団法人日本医療法人協会副会長を除けば、感染症の専門家しか入っていない(参照:第21回 新型コロナウイルス感染症対策分科会)。

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