星野リゾート代表が長年考える、旅行者も観光業界も救う「あきらめ需要」の開拓策

星野リゾート代表が長年考える、旅行者も観光業界も救う「あきらめ需要」の開拓策

観光地の混雑や渋滞にうんざり…という経験のある方も多いはず Photo:Adobe Stock

高いお金を払って旅行に行っても混雑して疲れるだけなら、行かなければよかった(あるいは、だから旅行には行かない)…という方は意外と多いかもしれない。そうした国内旅行者の満足度を上げ、さらには「どうせ疲れるから行かない」という潜在需要を掘り起こすために、星野リゾート代表・星野佳路さんが是が非でも実現したい、と長年訴えている施策とは?(構成/斎藤哲也)

■需要の平準化で何が変わるか

 持続可能な観光業を実現するために、私が長い間主張し続けていることがあります。

 それは「需要の年間平準化」であり、大きな観光需要を生み出している日本在住者が、休日を分散して取得できるようにすることです。

 現状、多くの観光地では、5月のゴールデンウィーク、夏休み、祝日を含めた三連休、そして土曜日と日曜日など、いわゆる繁忙日には人が溢れかえって宿泊費も高くなります。一方、それ以外の閑散日の需要は極端に下がり、宿泊費も下がります。私の経験値からいえば、年間で繁忙日が100日、閑散日が265日という割合で、閑散期が倍以上を占めます。

 多くの人は、長期の休みを取ろうとするとゴールデンウィークなど同じ日程に集中してしまいます。すると高速道路は渋滞し、観光地は混雑し、宿泊費も高くなり、結果的に顧客満足度を下げています。

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