聖光学院が担う今後の役割と「2つの懸念」
2021年03月03日 06時00分 ダイヤモンドオンライン
聖光学院はこれまでユニークな人材を世に送り出してきた。生徒を育むために不可欠の要素とは何か。経営的な視点も交えながら、工藤誠一校長が私学の果たす役割について語る。(ダイヤモンド社教育情報、撮影/平野晋子)
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■変わる教員と学校の役割
――この前、聖光学院の動画を見ました。男子校としては女性の先生が多い印象を受けました。
工藤 英語とかいろいろな科目をお願いしています。今後、もっと多くの優秀な女性の先生に入ってきてもらいたい。男子校なので、ジェンダーフリーの観点からも。
この前、情報の先生を新しく採用しました。 NTT出身で、教員免許も持つ女性です。情報という科目の強化に関して、その先生には「常にアンテナを高くし、ファシリテーターとしての役割を担ってください」と言っています。
1人1台というのが文部科学省の方針ですが、学校が端末の保守まで責任を持つとどうなりますか? 1000人生徒がいる学校でしたら保守も1000台分必要です。その端末の面倒を誰が見るのか。先生にはできません。それだけで疲弊してしまいます。
――教員の役割も変化していきそうですね。
工藤 絶えず“新しいものを”といくら頑張っても、若いうちはいいですが、5年もたったら時代の方が追い越していきます。