<新刊レビュー>待望の又吉第2作、緊迫の「偽装死」実話、泉麻人の道の本

<新刊レビュー>待望の又吉第2作、緊迫の「偽装死」実話、泉麻人の道の本

『劇場』又吉直樹=著/新潮社 ※記事中にある画像をクリックするとamazonのページにジャンプします

■『劇場』(又吉直樹=著/新潮社)

 処女作『火花』で直木賞を受賞した又吉直樹の待望の第2作。ハードルが上がりまくった中で執筆するのは、かなりプレッシャーだったとは思うが、そんなことを感じさせない、変わらない世界観にホッとした。

 劇作家の主人公と夢を抱き東京に出てきた恋人が、ふとしたキッカケで出会ったことで始まる不器用すぎる愛。小劇団という舞台を通じて描かれているため、その世界に多少通じている人ならよりリアルに、知らない人でも、上手く愛情表現をできないがゆえにすれ違っていく恋愛模様には、胸がギュッと締めつけられるはずだ。

 劇作家である主人公を通じて描かれる、会ったこともない人物への漠然とした嫉妬、妬み。将来への不安と根拠のなき自信に揺れる気持ちは、クリエイティブな仕事をしている人、目指している人なら1度は経験したことがあるのでは。夢を見ていた時代の気持ちを今なお忘れず、鮮烈な言葉でアウトプットできるからこそ、又吉直樹は多くの人に支持され続けているのだろう。

(文/週刊女性編集部)

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