小林泉美六段の「強情な一手」

小林泉美六段の「強情な一手」

撮影:小松士郎

着物姿でNHK杯に登場し、全国の囲碁ファンの応援を集めた小林泉美(こばやし・いづみ)六段。囲碁が生活の中心にあった当時のこと、張栩九段とご結婚され「お母さん」になった今の、囲碁への感謝の気持ちを語ってくださいました。




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\r\n■目いっぱいに頑張る棋風\r\n


2002年のNHK杯、羽根直樹天元(当時)との一局から今回の一手を選びました。実は、選ぶにあたっていくつか候補の棋譜を並べていたのですが、知らない間に主人(張栩九段)も調べてくれていて、この一局を、「強情な一手」というネーミングまで推薦してくれました。いい意味で強情だと思うことにして(笑)、今回の一手に決めました。



また、NHK杯はこの対局まで5勝5敗と、とてもいい成績を残せていました。そのことも、この対局を選んだ理由の一つです。NHK杯では、初出場が決まったときから「全国の囲碁ファンの方に見ていただくチャンスなので、礼を正して対局に臨んでほしい」という父(小林光一名誉棋聖)の勧めがあり、毎回着物を着るようにしていました。はかまは母(故・小林禮子七段)が身に付けていたものです。正装すると、やはり、とても気持ちが落ち着きましたね。

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