釈迦入滅後に仏教はどう変わったか【後編】

釈迦入滅後に仏教はどう変わったか【後編】

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仏教は釈尊滅後500年の間に大きく変容しました。何がどう変わったのか、仏教思想研究家の植木雅俊(うえき・まさとし)さんが、具体的なポイントを五つ指摘します。



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\r\n■4 仏弟子の範囲\r\n


原始仏教では、出家・在家、男女の別なく「仏弟子(ぶつでし)」と呼ばれていました。原始仏典には、「智慧(ちえ)を具(そな)えた聖なる仏弟子である在家者(ざいけしゃ)」というような表現までもありました。「在家者」にかかる修飾語が、「智慧を具えた聖なる仏弟子」なのです。



ところが部派仏教では、在家者と女性を仏弟子の範疇(はんちゅう)から除外します。説一切有部では、その地域で話されている言葉に代えて、いち早くサンスクリットを使い始めました。パーリ語で書かれた原始仏典には、男性出家者、男性在家者、女性出家者、女性在家者のそれぞれに対応して「仏弟子」というパーリ語が存在していましたが、サンスクリットに切り替えられると、男性出家者以外で「仏弟子」を意味する単語はなくなりました。

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