歴史ロマンを体感できる古街道の歩き旅





ただ、古街道は歴史的に古い道であるため、地中に埋没していたり、畑や林の中に連続する緩やかなくぼみとしてのみ痕跡を残している場合もあります。周辺の土地が変わり、現在は歩けない場所や私有地になっているところもあります。そのため、一部の古街道跡には“線”として正確にたどることが難しく、推定に留まる部分もあります。



それでも「その地域に関する歴史資料や近隣の史跡を調べてみたり、現在の道や地図をちょっと視点を変えて眺めることで、古街道の存在が浮かび上がってきます」と宮田さんは言います。



実際、宮田さんはこれまで日本各地で古街道の踏査や発掘調査、保存活動に携わってきました。今回歩いた野津田公園(テキストに掲載)では、80年代に線上に点在する「鎌倉古道の痕跡」を確認。その後、調査団に働きかけ、90年代に国内最大級の10〜12メートル幅の鎌倉街道跡と推定される遺構を発見しました(現在は遺跡保存のため、埋め戻されている)。



また、「私たちの暮らしに身近な住宅地の区割りや町・市境線、区界線、県境線などが実は古街道だった、ということが最近わかってきています」と宮田さん。つまり、日ごろ何気なく歩いている市街地の道や、近所の丘陵地帯のハイキングコースが、実は古代に都人が往来していた官道だったり、武士たちが馬駆けた鎌倉街道であることが十分にあり得るのです。

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