技術と努力の賜物、秋バラの魅力

技術と努力の賜物、秋バラの魅力

秋バラに彩りを添える植物を合わせて季節感を演出。撮影:桜野良充

暑い夏を越え、しっとりと落ち着いたガーデンに、再びバラのシーズンがやってきました。初夏とは違う秋バラの魅力を、バラ育種家の河合伸志(かわい・たかし)さんが語ります。




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\r\n■秋バラとはなにか?\r\n


私たちが栽培するバラの多くの品種は四季咲き性で、生育に適した温度のもとでは通年、花を咲かせる能力を持っています。関東地方以西の平地では、5月上・中旬から晩秋の11月末まで断続的に花を咲かせます。



初夏の一番花の美しさに匹敵するほどの魅力があるとされるのが、涼しくなった10月中旬〜11月に咲く「秋バラ」です。



初夏の花が気温の上昇とともに一気に咲き進むのに比べると、秋バラはゆっくりと開きます。気温が低くなるにつれて花色は深みを増してゆき、花形もふっくらとした豊満な姿になります。


\r\n■秋バラは栽培技術と努力の賜物\r\n


四季咲き性のバラは、初夏の一番花から晩秋までに何度か開花するはず。ところが、順調に進まないことが多いようです。理由の一つは、梅雨や秋雨時期に多く発生する黒星(くろほし)病による落葉です。



葉がなくなると光合成ができずに生育が悪化し、花を咲かせることができなくなります。ハダニや夏の高温などでも落葉は起こります。



これらの被害を最小限にとどめるのは、日々の努力と的確な栽培技術です。プロが管理する各地のバラ園でも、見事な秋バラを咲かせているのはほんの一部。秋バラを上手に咲かせられれば、それはロザリアンとして一人前の証しです。



■『NHK趣味の園芸』2016年10月号より

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