“千駄ヶ谷の受け師” 木村一基八段、「本当は攻めるのが好き」

“千駄ヶ谷の受け師” 木村一基八段、「本当は攻めるのが好き」

写真/河井邦彦

今回登場するのは、稲葉陽(いなば・あきら)八段からバトンを受けた木村一基(きむら・かずき)八段。「千駄ヶ谷の受け師」と呼ばれますが、今は受け将棋にとって受難の時代だそう。自身の棋風からプライベートまで、木村八段に自らを語っていただきました。




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\r\n■本当は攻めるのが好き\r\n


私の将棋は受けが強いと評していただくことが多いです。攻め駒を責める展開になることが多く、それが受けのイメージにつながっているのかなと思っています。とても名誉なことではありますが、実は攻めることのほうが好きなんです。



三段時代はポカが多い将棋でした。勝つために慎重になっていき、いつしか手堅く指す棋風になったのかもしれません。ただ、最近は攻めの技術が進んだことで、受け切って勝つことが困難な時代になりました。受けていても結局は反撃に転じることになり、最後は積極的な指し手が要求されます。



将棋の質が変わってきたので、受けが好きな棋士にとっては受難の時代になりましたね。ですので私も最近は受け重視の手をほとんど指していないはずです。バランスでいえば攻め6分、受け4分ぐらいでしょうか。ただ、状況によっては辛抱することが大事です。攻めるにせよ受けるにせよ、常に意思の通った積極的な手を心がけています。そういう手が出ているときは調子がいいと言えるでしょう。



豊島さん(将之七段) と指した1図(第57期王位戦挑戦者決定戦) が印象深いです。

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