国内シェアNo.1の大人気ニンジン「向陽二号」誕生の秘密

国内シェアNo.1の大人気ニンジン「向陽二号」誕生の秘密

土作りは、タネまきの1か月前にスタート。水はけが悪いと病気になりやすいので、深くまで耕して水が抜けやすくするほか、高畝(たかうね)にするとよい。 元肥(もとごえ)が多いと葉ばかりが茂ってしまい、根が太らなくなるので、適正量をまく。撮影:渡辺七奈

発売から約30年経った今も、ニンジンの国内シェアNo.1だという大人気品種「向陽二号(こうようにごう)」。タキイ種苗の坂巻有一(さかまき・ゆういち)さんに、向陽二号誕生の舞台裏を伺いました。




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\r\n■プロに聞く ニンジン「向陽二号」\r\n


大人気品種ですね



ニンジンの主力産地の北海道では7〜8割、全国的にも5〜6割のシェアを誇ります。弊社の創業150周年を記念して、1985年、トマト「桃太郎(ももたろう)」と同時に販売を開始しました。その年の目玉商品で、当時としては画期的な品種でしたね。



どのような点が画期的だったのですか



1つ目は味です。それまでの主力品種「黒田五寸(くろだごすん)」はニンジン臭が強く、子どもに敬遠されがちでしたが、「向陽二号」はニンジン独特のにおいが少なく、劇的においしく、食べやすくなったと好評でした。



2つ目は育てやすさです。それまで、1つの品種で春にも夏にもタネまきができるニンジンはありませんでした。「黒田五寸」も秋まき専用品種です。一方、「向陽二号」は晩抽性(ばんちゅうせい/とう立ちが遅い性質)のため、ほぼ一年中タネをまくことができます。ほかにも、根の太りのそろいがよく収穫量が多い、病気にきわめて強いなどの長所があります。特に、しみ腐(ぐされ)病や乾腐(かんぷ)病への耐病性は、国内品種では今でもいちばん強いと思います。

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