食卓はみんなでつくっていくもの コウケンテツさんの台所

食卓はみんなでつくっていくもの コウケンテツさんの台所

基本はすべて、隠す収納にしたいところだが、何もなさすぎると無機質でさびしくなる。そこで、素材を統一できるスプーン類などは、見せる収納にしてバランスをとった。また、鍋類はしまい込むと使いにくいため、オープン棚に並べている。撮影:安彦幸枝

料理研究家のコウケンテツさんは、1男2女の父として子育てにも奮闘する毎日を送っています。台所は、食べることの楽しさを共有する場所。子どもたちと料理することも多いというコウさんの台所にお邪魔しました。




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大きな窓から光がさし込む気持ちのいい空間。「ここが家の中で、いちばん日当たりのいい場所なんです」と話すコウさんの台所は、料理の撮影をする仕事場であり、家族のセカンドリビングでもあります。



コウさんは5人家族。上から8歳、5歳、1歳の子どもたちと暮らす毎日は、とてもにぎやかです。妻は仕事のマネージャーで公私ともどものパートナー。タッグを組んで共働きをしてきましたが、3人目が生まれてからというもの、予定外の出来事に親としてますます鍛えられる日々を送っています。「昨日もいちばん下の娘に、食事中のごはんをひっくり返されまして……。いよいよ自我が芽生えてきたんですよね。ああ、またこれが始まるのかと思うとつらいです」



そんなとき、コウさんは自問自答します。料理研究家として、手づくりのごはんを推奨してきたこれまでの自分の言動が、誰かを苦しめていたのではないかと。「例えば、料理がそんなに得意でもなく、協力者もいない人が、仕事が終わって買い物をして、急いで家に帰り、せっかくつくった料理に文句まで言われたり、残されたりしたら、苦痛でしかありません。

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