アウレリウスの言葉から受け取る「諦めない勇気」





これは無邪気な楽観論ではありません。困難に思えることでも、たとえそれが実際に困難なことであったとしても、それを経験するのは自分が初めてというわけではないのだから、勇気をもって歩を進めよ、と叱咤しているのです。



もちろん、このような人生の一大事でなくても、入学試験や国家試験などを目前に控え、不安と緊張で押しつぶされそうになっている学生たちに、私は試験は確かに難しいけれども、多くの人が関門を突破してきたのだから、自分だけが無理と思って挑戦する前から逃げなくてもいいという話をすることがあります。精神一到何事か成らざらんといってみても、試験ですから落ちる時は落ちます。しかし、たとえそのようなことになったとしても、その苦しみから多くの人が立ち直ったということを知っていれば、絶望しなくてもすみます。



失敗した時のことを考え、結果を出すことを恐れて、取り組む前からさまざまな理由を持ち出して挑戦しないよりは、挑戦せよ。その結果を受け、また必要があれば再挑戦せよ。アウレリウスの言葉からこのような意味を読み取ることもできるでしょう。



※続きはテキストをご覧ください。

※文中で引用する『自省録』の言葉は岸見一郎さんによる訳です。



■『NHK100分de名著 マルクス・アウレリウス 自省録』より

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