大人気! ‘団十郎’ってどんなアサガオ?

大人気! ‘団十郎’ってどんなアサガオ?

柿渋色の大輪の花が黄色の葉に映える団十郎朝顔。撮影:福田稔

「団十郎あるかい?」。



毎年初夏の七夕前後三昼夜の入谷朝顔まつりでは、店先でこんな会話が聞こえてきます。‘団十郎’は希少な茶花の人気品種。その名は市川團十郎が歌舞伎十八番でまとう素襖(すおう)の色にちなみます。東京都農林総合研究センターの田旗裕也(たはた・ひろなり)さんが、‘団十郎’の成り立ちと特徴を教えてくれました。




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\r\n■団十郎朝顔の成り立ち\r\n


‘団十郎’は最も名の知れたアサガオの品種です。その発祥は、幕末から明治に活躍した入谷(現・台東区)の植木屋(棒手振〈ぼてふ〉り)成田屋留次郎が大きく関与したと考えられています。歌舞伎の市川團十郎のファンだった山崎留次郎は、屋号を團十郎の屋号の成田屋に変え、柿渋色(団十郎茶)の丸咲きアサガオを‘団十郎’と名づけ、人気を得ました。



留次郎の扱った‘団十郎’は、花色こそ明らかになっていますが、花の覆輪や葉の模様などに関してはいまだ謎が残っています。明治23年の『朝顔銘鑑』では、斑入りの黄葉で柿色覆輪咲きと紹介されていることから、団十郎茶のアサガオを、広く‘団十郎’と呼んだと考えられます。

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