徹底して受動的に話を聞く モモのすばらしい才能


(2章 めずらしい性質とめずらしくもないけんか)



魔法や予言は、たいていのまれびと(客人、来訪神)が持つ能力です。これらは、まれびと側に特殊な知識があるからできることでしょう。ところがモモは違って、彼女にできるのは相手の話を聞くことだけでした。つまり、モモがただ話を聞いてくれる、それがみんなにとってとても大きなことだったのです。お気づきの方もいるかと思いますが、これは心理療法家の仕事によく似ています。その類似性の意味については、あとでお話しすることにしましょう。



もう少し物語を読み進めます。モモに話を聞いてもらうと人々はどうなるのか。


モモに話を聞いてもらっていると、ばかな人にもきゅうにまともな考えがうかんできます。モモがそういう考えをひきだすようなことを言ったり質問したりした、というわけではないのです。ただじっとすわって、注意ぶかく聞いているだけです。
(同前)



モモを相手に話をしていると、自分の中に何らかの解決策が浮かんでくるというのですね。



どうしてよいかわからずに思いまよっていた人は、きゅうにじぶんの意志がはっきりしてきます。ひっこみじあんの人には、きゅうに目のまえがひらけ、勇気が出てきます。

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