羽生善治九段、大山康晴十五世名人との一戦を振り返る

羽生善治九段、大山康晴十五世名人との一戦を振り返る

撮影:河井邦彦

NHK杯での最多優勝11回、そして、将棋界初の名誉NHK杯の称号を得た羽生善治九段。今回は、羽生名誉NHK杯の心に残るNHK杯戦を3局再掲載し、NHK杯戦にまつわる思い出を語っていただきました。




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――まずは4人の歴代名人を破って初優勝を果たした第38回大会から、3回戦の大山康晴十五世名人との一戦を挙げていただきました。大山十五世名人はタイトル獲得80期、NHK杯戦でも8回の優勝実績を持つ昭和の大名人です。



大山先生には『将棋世界』誌の企画、王将戦の予選と2局教わっての3局目でした。前2局ではどんなに攻めても、軽くいなされてしまうという印象でした。



――観戦記の1ページ目には和服で貫禄たっぷりの大山十五世名人と、鋭い視線を飛ばす羽生さんの写真が載っています。当時18歳の羽生五段にアドバイスするとしたら、何を言ってあげますか?



特にありませんが、あえて言うなら、ひたすらまっすぐに進め、でしょうか。



――将棋は前述の王将戦と同じく大山十五世名人の中飛車。羽生五段は果敢に急戦を仕掛け、見事に大名人を倒します。

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