深層心理の三位一体

深層心理の三位一体

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時間の倹約を持ちかける灰色の男の登場によって、町の人たちは時間に追われ、くたびれて不機嫌になっていきます。自分たちの計画を邪魔するモモを懐柔するため、灰色の男たちの1人がモモに接触しますが、話しているうちに、絶対に隠しておかなければならない自分の正体について口を滑らせてしまいます。彼らの目的は「人間から生きる時間を奪い、自分たちのために使う」こと。秘密を知ったモモに危険が迫りますが、カシオペイアという名の亀が現れてモモを廃墟から連れ出します。京都大学教授、臨床心理学者の河合俊雄(かわい・としお)さんはモモとカシオペイア、そしてこの後モモが出会うマイスター・ホラという老人は深層心理の三位一体であると指摘します。




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カシオペイアが亀であることに注目しましょう。亀は非常に多義的な生きものです。ゆっくり歩くことから時間の象徴であり、長生きすることから長寿の象徴でもあります。インドでは甲羅の形から宇宙の象徴ともされますし、古代中国では亀の腹甲を火であぶり占いをしていた歴史があります。



『モモ』のカシオペイアも予言的な存在で、少し先の未来がわかるという能力を持っています。そんな能力を持ったキャラクターが亀だというのはうなずける設定です。

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