就職氷河期にキャリアを奪われた「ロスジェネ」の悲劇

<空前の売り手市場が続く中で大卒者の就職率はバブル期レベルにまで回復。一方でキャリア形成期と就職氷河期が重なった「ロスジェネ」世代の苦境は深刻>

3月の下旬に入り、日本は卒業シーズンを迎えている。空前の売り手市場が続く中で、学生の就職率は年々上がっている。2017年春の大学卒業者の就職率は97.6%と報告されている(文科省『大学・短期大学・高等専門学校及び専修学校卒業者予定者の就職内定状況等調査』2016年度)。

しかしこれは就職希望者をベースとした比率で、当初は就職を希望していたが途中で脱落した学生は分母に含まれていない。関係者の間では常識だが、分母をどうするかで数値は大きく変わる。「就職率99%!」などという大学の謳い文句は信用しないほうがいい。

文科省『学校基本調査』の進路統計をベースに、現実に近い大卒者の就職率を出してみる。分子には、就職者と臨床研修医を入れる。医学部の場合、キャリアが臨床研修医から始まることが多いので、この数も加える必要がある。分母には、就職の意思のない大学院進学者と専門学校等入学者を、卒業生全体から引いた数を用いる。

この方式で2017年春の大学卒業者の就職率を計算すると88.3%となる。上記の文科省報告の数値よりだいぶ低いが、こちらのほうが現実に近いだろう。<図1>は、この値が90年代からどう推移してきたかをみたものだ。

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