ドル箱女優も即クビ、SNS時代の容赦ない危機管理

<主演女優のたった2行の差別ツイートがもとで、全米視聴率トップのコメディドラマが打ち切りになった。その間、わずか数時間。放送をしていたABCテレビも親会社のディズニーもあっという間の決断だった。ソーシャルメディアが世論を増幅し「審判」を下す今の時代、判断の遅れは許されないからだ。本稿の筆者は、ABCのこの成功例に企業は学ぶべきだと言う>

米ABCテレビは5月29日、人気コメディードラマ「ロザンヌ」の新シリーズの放送打ち切りを発表した。ソーシャルメディアによってあっと言う間に世論が形成される時代の素早く賢明な判断だった。企業が生き残るための教訓がここにある。

打ち切りの原因は、主演女優のロザンヌ・バーがツイッターに人種差別的な投稿をしたこと(下図参照)。ツイッターはたちまち炎上し、広告主にボイコットの動きも出たことから、ABCは視聴率トップのドル箱だったこの番組を惜しげもなく打ち切った。差別的なツイートが出てから、わずか数時間後。投稿はすでに削除され、バーは謝罪もしていたが遅かった。30年前にバーを大スターにしたオリジナル版の「ロザンヌ」の再放送までが、軒並み打ち切られた。


問題のツイート。「(オバマの側近で黒人の)バレリー・ジャレット(vj)は、ムスリム同胞団と「猿の惑星」の落とし子だ」とある。

ABCの素早い決断は周囲に衝撃を与えたが、今回の事件は、米ユナイテッド航空や米配車サービス大手ウーバーが昨年犯した危機管理の失敗から、他の企業が教訓を学んだことの表れだ。

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