トランプ経済「絶好調」はただの幻想? 見えてきた失速の要因

<政権発足当初は好調な滑り出しに見えたが、移民締め出しや貿易戦争などのアメリカ・ファースト路線が逆効果を生み始めた>

昨年1月、ドナルド・トランプが大統領に就任したとき、アメリカ経済は空前の好景気を謳歌し、大不況のどん底から目を見張る回復を遂げつつあった。

それでも物足りなく感じたトランプは、アメリカ経済をフル充電すると請け合った。与党の共和党が総額1.5兆ドルの景気刺激策を成立させると、約束を果たすことは簡単に見えた。

トランプに経済政策を助言していたローレンス・カドロー(現在はホワイトハウスの国家経済会議委員長)は、「見通せる限りの未来にわたり3〜4%の経済成長」が見込めると、昨年12月に語った。「アメリカ経済は絶好調だ。空前の好景気だ」と、トランプも今年春にツイッターに投稿している。「今後、もっとよくなる」

しかし、風向きが変わってきた。失業率とインフレ率は抑えられていて、今年第2四半期のGDP成長率も「3〜4%」を超す可能性があるが、一部のエコノミストはバラ色の予測を修正し始めている。原因は、トランプその人だ。「アメリカ・ファースト」の政策が逆効果になりつつあるように見える。

移民政策はその一例だ。アメリカがGDPを成長させるには、人口増が欠かせない。GDPの70%近くを占めている個人消費は、消費者の人口が多いほど大きくなるからだ。

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