中国、不正ワクチン事件の核心は「医療改革の失敗」

中国の長春長生公司による不正ワクチン事件に関して習近平自身が会議を開き関係者に対する処分を決議した。ここまで重視する背景には「医療の市場化」問題があり、社会主義国家の根幹を揺るがしかねないからだ。

長春長生「不正ワクチン」事件

7月15日、中国の国家薬品監督管理局が吉林省長春市にある「長春長生生物科技有限責任公司」(以下、「長春長生」)にヒト用狂犬病ワクチンの生産停止を命じた。生産過程に記録改ざんがあり、「薬品生産品質管理基準」に対する違反行為にあたるからだ。

違反行為はこれに留まらなかった。

7月20日、吉林省食品葯品監督管理局(吉林省食葯監局)は長春長生により生産された三種混合ワクチンが基準に符合せず、品質不良の「劣薬」と判定されたことを発表。その劣薬ワクチン25万本が山東省疾病予防制御センターに販売され、そのうち約21.5万本が既に山東省などの児童に予防接種されていた。この時点で倉庫には186本しか残っていないとのこと。

これに関しては実は2017年10月27日に吉林省食葯監局が不正を把握して立件しており、10月31日には、山東省食葯監局がすでに山東省に販売された「不合格の三種ワクチン」を回収するように通達を出している(「魯食葯化市函(2017)52号」)。

しかしこの重要な通達は今年の7月18日になるまで中央政府の国家食葯監局に報告されておらず、長春長生がある吉林省食葯監局にさえも通報されていなかった。

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