トランプを止められる唯一人の男、マティス国防長官が危ない?

<トランプが耳を傾ける数少ない政権幹部として世界が頼りにしてきたマティス国防長官が、徐々に苦しい立場に追いやられている>

宇宙空間での軍事活動を管轄する「宇宙軍」を米軍に新たに創設する──。ドナルド・トランプ米政権のこの決定は、国防総省にとって過去数十年で最も重大な組織改編を意味する。

だが8月9日の発表の時、肝心のジェームズ・マティス米国防長官は姿を現さなかった。マイク・ペンス米副大統領に宇宙軍発表の晴れ舞台を奪われたのだ。

だが、元海兵隊大将でイラクとアフガニスタンで指揮経験もあるマティスが、お膝元の国防総省でそう簡単に陣地を譲ると思ったら大間違いだ。

彼は昨年、費用の増大を懸念して宇宙軍の創設に反対し、歴史に名を残すようなプロジェクトが欲しくて仕方がないトランプに敗れたのだ。

マティスは、トランプ政権の発足以降ほぼずっと、トランプに最も大きな影響力を持つ政権幹部と見られてきた。人前ではトランプに服従して見せるが、目立たないようにトランプの無茶な衝動を抑えてくれる人物だ。

だが最近、宇宙軍の創設以上に重要な問題を巡って、マティスが議論でトランプに負けることが増えてきた。トランプが安全保障問題で自信をつけ、ジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)といったタカ派の側近で周囲を固めてきた今、イランや北朝鮮の問題に関して、マティスが以前のような影響力を行使できているか大いに疑問だと、軍事アナリストや元米政府関係者は言う。

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