ミャンマー軍家系で仏教徒の私が、ロヒンギャのために戦う理由

<ミャンマーのエリート軍家系に生まれた仏教徒の男性が、人権活動家となって少数民族ロヒンギャのために戦う理由とは>

現代の「ホロコースト」とも言われるロヒンギャ弾圧――。昨年8月に新たに勃発したミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャに対する虐殺は、いまなお続いている。

バングラデシュとの国境沿いに逃れた数十万人とも言われるロヒンギャは難民キャプでの生活を余儀なくされており、かつて住んでいた祖国の村は焼き討ちにあい戻る場所も失った。

こうしたロヒンギャ弾圧に対して国連をはじめとする国際社会は非難の声を上げ続けているが、その中に稀有な人物がいる。いまやロヒンギャ弾圧の先頭に立つともいえるミャンマー軍の家系に生まれ、仏教徒でもあるモンザルニだ。(編集部注:ミャンマー人は姓名の区別がない)

現在はイギリスを拠点に、カンボジア虐殺文書センター(DC-Cam)フェローや欧州過激主義研究センター(EuroCSE)諮問委員などを務めながら、人権活動家として広く活動している。

軍の家系に生まれた仏教徒の彼がなぜ、ロヒンギャ保護を訴え、活動するに至ったのか。そこには3度にわたり味わったミャンマー軍に対する失望と、アウンサンスーチーへの絶望が影響していた。本誌記者・前川祐補が、その数奇な半生の軌跡を聞いた。

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